強欲尼寺

東京の下町に暮らす女3人の記録です。

夏の花には香りがない

私はおばあちゃん子で保育園や習い事の送り迎えも祖母が担当していました。
その道中、道端や街路樹や何方かのお家の庭に生えているものを教材に
花木について教わりました。
※教わったといっても名前を知る程度ですが。

その中で「夏の花には香りが無い」ことを教わりました。
勿論100%では無いと思いますが、まあ確かにそうだよなぁと思いました。
一方で逆、つまり「冬の花には香りがある」はなかなか言い切れないなぁとも思いました。

今年の冬、叔母の生け花に「山茱萸」が使われていました。
茱萸、葉っぱが無いしなんだかつまらない枝だなぁと思いつつ、
毎週土曜に行う生け直しを(痛んだ花を除いて元気なお花だけで生け直す)していたところ、
「山茱萸って冬の花らしいしもしかして…」と思い、匂いを嗅ぎました。
そしたらふんわり香水のような香りがしました。古い鏡台の奥から出てくる昔の香水のような香りでした。

椿や山茶花に香りは無いですが、冬の花にはやはり香りのあるものが多いなぁと感じまた。
そういえばタバコやお香も冬が良いと聞くけれど、もしかして冬ってそういう季節なのかしら。

茱萸は残り物のユーカリと合わせてキッチンに生けました。

茱萸

キッチンにさしました

 

目分量でお菓子を作る

母がお正月、りんごのレモン煮を持ってきたのでアップルパイを作る事にしました。
軽量作業が大嫌い(測りが粉で汚れたり、計算が面倒だったり)なのと、初心者なので
取り急ぎパイシートで簡単に作る事にしました。
クリームが大好きなので目分量で作れそうなカスタードを入れる事にしました。
(友人から高いアールグレイをいただいたので、カスタードに入れて紅茶風味のカスタードにします。)

さらに婆が作った不気味なレーズンの赤ワイン煮も入れる事にしました。

四角いパイシートでどうやって丸くすんねんって思ってたのですが、
シートを丸くカットし、足らない分は補強したりして丸く形作るのだと知りました。
※縁を三つ編みにしたかったけどケチなのでやめました。

りんごは煮てあるし、カスタードを作るだけなので簡単でした。
甘みとか硬さは完全に目分量ですすめました。牛乳、砂糖、卵黄、小麦粉を適当に合わせて加熱…紅茶は煮出さず、茶葉をすりこぎでゴリゴリしてクリームにパラパラ入れました。

焼く前

生焼けがいやなのでレシピよりも余分に焼きました。そしたら少し焦げました。
あと予想はしていたのですが、パイシートにはバターが使われていないためか
全くバターの香りがしなかったのが悲しかったです。
さらに紅茶を煮出さずに入れたからか紅茶の香りもしなかったです(悲しい)。
まぁでも生焼けではなかったのでヨシとしました。

焼いた後

残ったカスタードに残ったレーズンとシナモンを入れて不気味クリームをつくりました。
シナモンに支配されたくなかったので…。
次はバナナチョコパイかレモンパイを作ります。これもできる限り目分量で作るぞ

婆と叔母と食べました。





おわり

 

大好きな絵本「ふたりはいつも」

お題「大好きな絵本は何ですか?」

アーノルドローベルの「ふたりはいつも」が大好きです。
絵本と呼ぶには少し絵が少ないかもしれませんが小学生の時から何回も読んでいます。

大学で図書館司書の授業の読み聞かせでもこの本を選んで読みました。
親友の5歳の娘さんが大きな病気をした時もこの本を送りました。

トーンを抑えたデザインの表紙で色あせたような見た目ですが
出版から何十年経っても世界中で読まれている色あせない名作だとおもいます。
みなさまもどうぞ。

ふたりはいつも

 

アイリッシュコーヒー

人生で初めてアイリッシュコーヒー飲みました。
(尼僧ではないのでお酒はたくさん飲みます、強欲ですし)
浅草のサンボアで頂きました。
浅草が一年で一番混雑してそうなお正月にいきました。

 

サンボアに行くのは2回目です。
白いジャケットのお兄さんがテキパキとお酒を作る姿に惚れました。
アイリッシュウイスキーは思ったより苦かった(ここのはあんまり甘くないらしい)
ですが、熱く、アルコール度数の高い液体は冷えた体にはありがたく
ちびちびのつもりが最後はゴクゴク飲みました。

アイリッシュコーヒー

 

ビーツの食べ方

2022年のクリスマス頃、農協に買い物に行ったらビーツが売られていました。

恥ずかしながらちゃんと調理したことないなと思い買ってみました。

赤みがかった灰褐色のじゃがいもみたいな見た目で、大きさはこぶしより少し大きいくらい。2個買いました。

 

とりあえずボルシチにしようかなと思い、牛すね肉とサワークリームも買いました。が、ボルシチに使おうと思っていた牛すね肉はビーフシチューに使ってしまったのでサラダにする事にしました。

 

生のビーツはめちゃくちゃ硬くて土臭くて皮を剥いていると手が真っ赤になりました。生で食べようと思っていましたが、千切りでないなら茹でるのが吉とインターネットに書いてあったので適当な大きさに切って茹でました。中々柔らかくならず30分位茹でました。

とりあえず茹でたビーツはさいの目に切ってオリーブオイル、塩、レモン汁、マスタードで和えました。
ただうまく料理しきれず土臭さと甘さと何かがぶつかった味になってしまいました。
サワークリームとディルもありましたが、活かせる自信が無かったので合わせませんでした。兎に角体に良いとのことなので東欧っぽい食事の脇付として作り置きとしました。

とりあえずフレンチドレッシングで和えました



そして1月の一番寒い日、冷凍しておいた長ねぎの青いところとじゃがいもで作ったポテトリーキスープを温めながら、くるみとライ麦のパンにチーズとサワークリームとハムを挟んで表面をバターで焼いたホットサンドを作りました。その脇付にビーツを添えました。それっぽくなったな〜と嬉しくなりながらなんだかんだ美味しく食べました。

ホットサンドとポテトリーキスープ

 

おわり

強欲尼寺

91歳の祖母と知的障害のある叔母と3人で東京の下町に住んでいます。

祖母も叔母も元気なので介護は不要で、家賃節約のため私はこの祖母宅の2階の一室を間借りしています。

みんなそれなりに欲深い人間ですが質素に粛々と暮らしています。

真冬の寒い日、息が白くなるほど冷えた玄関でお香を焚いている時、

なんだか強欲な人間ばかりの尼寺みたいだなと感じました。

叔母の行けたお花など、ご覧頂けたら嬉しいです。